企画・引率:山崎郁夫・川口ひとみ
記:内藤婦美子、写真:江端重廣
【1日目】
11月5日(水)11時10分に橿原神宮前駅コンコースに集合した老男老女19名は、荷物をコインロッカーに預け、近鉄吉野線に乗り飛鳥駅へと向かいました。飛鳥駅で奈良交通のバスに乗り石舞台下車、「石舞台古墳」を見学した。
「石舞台古墳」の説明では、横穴式石室を持つ方形墳で、築造は7世紀初めころと推定される。古墳上部の封土は失われ巨大な天井石が露出した姿になっている。被葬者は不明であるが、6世紀後半にこの地を支配していた蘇我馬子の墓ではないかと言われている。大小30数個の花崗岩が使用されており、見た目もとても大きな石で、玄室に入ると圧倒される。玄室の長さは7.8m、幅3.4m、高さ4.8mで、天井の石の重さは北側が64トン、南側が77トン、総重量約2,300tということに驚かされた。大昔は石舞台と言うように上にのることが出来たようである。今は整備され公園になっているが石の上に登ることは禁止されている。
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<石舞台にて> |
<石舞台の中へ> |
ここでまず一枚にこやかな笑顔で集合写真をとり、12時を過ぎて昼食をとる予定の飛鳥の宿「祝戸荘」に向かいました。
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<「祝戸荘」へ移動中> |
奥飛鳥の棚田を有する国営飛鳥歴史公園内の上り坂をゆるりゆるりとお散歩、お腹も十分にすいたところで昼食場所に到着。古代食『万葉あすか葉盛り御膳』を頂きました。
この古代食は、藤原京の遺跡から出土した木簡をもとに、古代・飛鳥の人々が食べていたものに想像を加えて現代風に再現したものだそうです。須恵器を模した奈良・赤膚焼の素朴な酒器でにごり酒を味わい、朴の葉を敷いた上には、鴨肉・あまごの塩焼き・とこ鮑・銀杏・椎茸・枝豆・里芋・蘇(古代チーズ)・ずいきの酢の物などなど山海の珍味が盛り沢山、黒米のおにぎりや赤米ごはんも美味しゅうございました。
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<古代人になれたかな> |
<食べ終わって満足、満足> |
お腹もいっぱいになったところで「祝戸荘」を出て飛鳥川沿いを下り、古い街並みの路地を歩き、大化の改新の舞台となったと言われている「伝飛鳥板蓋宮跡」で復元された井戸跡や遺構を見学、その後596年(推古天皇4年)に創建された日本最初の寺である「飛鳥寺」にはいり、日本最古の仏像で、重要文化財である本尊飛鳥大仏(釈迦如来坐像)を拝観した。その美しさと、高さ3mと言う大きさに圧倒された。「飛鳥寺」を出て、水落(水時計)遺跡を見学、その後雨が降ってきたので雨宿りがてらに埋蔵文化財展示室に入室、と同時に隣に有った地場野菜売り場で野菜を品定め。結局、見学予定をしていた甘樫丘は省略してバスと電車を乗り継ぎホテルフジタ奈良へ。夕食は柿の葉寿司の老舗「平宗奈良店」にて大宴会、21時終了。
猿沢の池の向こうにはライトアップされた五重塔が「おやすみなさい」を告げていました。が、ホテルの一室で二次会、声高の会話に注意、これも10時半終了。
明日を楽しみに就寝。
【2日目】
11月6日(木)9時過ぎにホテルを出発、近鉄奈良駅より筒井駅に向かう。乗換駅である西大寺にて手荷物をロッカーに預け再び電車に乗り、筒井駅下車。奈良交通のバスで「法隆寺」へ。電車でもバスの車中でも声の高い会話に注意。
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<法隆寺正門にて> |
さて、日本最初の世界遺産の「法隆寺」では修学旅行の学生に混じり列に並んで金堂、五重塔、大講堂を中心とする西院伽藍を見学した。金堂では金銅釈迦三尊像、金銅薬師如来像、阿弥陀如来像、四天王像、木造吉祥天立像にお会いしました。そして百済観音堂を中心とする大宝蔵院では夢違観音、玉虫厨子のレプリカ(東京国立博物館の国宝展に出張中)、その他の宝物類に感嘆した。百済観音堂で百済観音像にお目にかかり、次に東大門をぬけて東院伽藍の夢殿を拝観しました。また高松宮妃殿下の御発願により昭和43年に落慶した御堂の中宮寺では飛鳥彫刻の最高傑作であり「考える像」として有名な菩薩半跏像(如意輪観世音菩薩)の優美な造形に見入ることしきり。この像のお顔の優しさは「古典的微笑」の典型であり、スフィンクス、モナリザと並ぶ『世界の3つの微笑像』とも呼ばれています。
昼食休憩時間は法隆寺前の食堂にて三々五々食事。1時半には法隆寺西大門を出て、昔、宮大工の家があったという路地を通り、稲刈りの終わった田のあぜ道をコスモスの花や紅葉を見ながら斑鳩方面に散策を開始。

西の里、「藤の木古墳」、「竜田神社」を巡り、ぽっくり往生の寺として有名な「吉田寺(きちでんじ)」に到着。御本尊は恵心僧都が境内の栗樹から作られた阿弥陀如来坐像です。御祈祷を希望する人もなく、我々は30名に満たないグループでは説明も受けられないそうで、何やら恐ろしげな声と姿のおばあさん(?)に指示されて本堂に入り、並んだ座布団に座り、座布団の前の小さな木魚を皆でたたいて南無阿弥陀仏、ぽっくりぽっくり。
これで御利益があるものかどうか疑問である。
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<ポックリ吉田寺にて> |
(お仕事中の郵便配達のお兄さんにシャッターを押してもらいました、ありがとう!!)
これにて大人の修学旅行の全行程が終了。午後3時過ぎに西大寺駅コンコースで解散。のんびりとした有意義で楽しい二日間の旅行でした。山崎様、川口様の企画・立案・引率に感謝。
機会がありましたら、また立教セカンドステージ大学「二期の会」の皆様と懐かしい風景のある奈良に旅したいですね、皆様、足腰を鍛えてまた行きましょう。
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